「もっこりJavaScript」について(はじめに)

2012年12月04日

カテゴリー:

このブログの主旨

「オブジェクト指向言語としてのJavaScript」を主なテーマとして扱っていきます。 各種のJavaScriptライブラリやプラグインの使い方よりは、JavaScriptそのものの基本やパターンなどに関することをメインに書いていきます。

こういう書き方をすると、あたかも私がJavaScriptマスターのように聞こえてしまうかもしれませんが全然そんなことはありません。 私自身、JavaScriptについてはまだまだ分からないことが沢山あるので、自分自身のスキルの向上と、知識のシェアを目的としてこのブログを始めることにしました。
ですので、基本的には「JavaScript講座」的なものではなく、覚えたことや知っていることを忘れないようにするための「覚え書き」に近い感覚で更新していくことになると思います。

記事が充実してきたら、カテゴリーに分類したりしながら、少しずつ講座形式に近づけて行く予定です。

なぜJavaScript

JavaScript本来の知識はあまり無くとも、jQueryなどの素晴らしいライブラリや、多種多様なプラグインの登場により、以前に比べると遥かに手軽にリッチなユーザーインターフェースを組み込んだWEBサイトの制作が可能になりました。それに伴い、近年ではインターネット上のJavaScriptに関する記事は、ライブラリの使い方や、リファレンス、プラグインの実装方法に関するエントリが大部分を占めるようになり、それに比べるとJavaScriptそのものに関する記事が少ない印象を受けます。

もちろん、そういったライブラリやプラグインを上手に使いこなすことも重要ですし、小規模なWEBサイトであればそれだけで十分だと思います。
ですが、 高度なクライアントサイドのスクリプティングが要求されるような比較的規模の大きなWEBアプリケーションの構築や、プラグインの自作やカスタマイズなどを行う場合、 数千、あるいは数万行のJavaScriptコーディングを行うこともめずらしくありません。そのような状況ではJavaScriptsそのものの基礎をしっかりとマスターしておかないと、あっという間に粗悪なコード群が出来上がってしまい、コーディングした本人でさえ理解に苦しむような非常にメンテナンス性の悪いものとなってしまいます。

これらのことはどんな言語にも言えることなのですが、JavaScriptには次の様な特徴があるため、このことが特に顕著になってきます。

  • JavaScriptは非常に柔軟な言語で、ある機能を実現するためのコードの書き方も幾通りも存在する(柔軟性・自由度が高い)
  • 特別な開発環境がなくてもテキストエディタとブラウザさえあればプログラムの作成・実行ができる(敷居が低い)
  • エラーがあっても、WEBページの閲覧者に気づかれない、または致命的な不具合にならないことが多い(エラーの発見がしにくい、改修要望が少ない)

「柔軟で」「敷居が低く」「致命的な不具合になりにくい」ということは、極端な言い方をしてしまえば、「誰がどんなコードを書いても、とりあえずは動いてしまう」ということです。

この特徴はJavaScriptという言語の最大の長所と言えるのかもしれません。ですがその反面、この言語の自由度の高さゆえに、インターネットに散らばるJavaScriptコードはまさに玉石混交。良いもの悪いもの本当に様々で、コーディングの手法が確立されていないのではないか?と思えるほどです。

私自身、手探りでコーディングしていた時期は「皆はどういうコードを書いているのか?」ということがすごく気になりました。
要求される機能をとりあえずは実現することはできるけど、果たしてこのやり方でよいのだろうか?もっと一般的でスマートな方法はないのだろうか?
JavaScriptコーディングに慣れてくるにつれ、こういったことを意識するようになってきました。

JavaScriptのコーディングでは「こう書くべき」という推奨される書き方やパターンがあります。ですが、インターネット上にはこの言語に関してのそういった部分についての解説はまだまだ少ない気がします。
一方、これから増えてくるであろうHTML5+canvasによる動的なWEBアプリケーションの構築や、スマートフォン端末でのFLASHの代替手段としてもJavaScriptは欠かせない存在になってくるはずです。


WEB開発の現場では今後ますますJavaScriptが登場する機会が増えてくるでしょう。中には、ライブラリやプラグインだけでは対応できないような、複雑なコーディングを求められるケースもあるかも知れません。それに伴い、WEB開発者もJavaScriptスキルの向上が求められてくると思います。

その場しのぎのコーディングではない、しっかりとした「基礎力」を身につけたい。このブログが少しでもそういった開発者の方々の助けになればうれしく思います。

参考書籍

オライリー・ジャパンのJavaScriptに関するシリーズは、読みやすくて内容も充実しているのでとても重宝しています。

特に「JavaScriptパターン ―優れたアプリケーションのための作法」は、ずばり私が知りたかった「JavaScriptはこう書け」というテーマについて書かれているので、すごく参考になりました。
JavaScriptを基礎から学びたい方には非常にお勧めできる良書だと思います。

私がこのブログで書いていることも、かなりこのシリーズを参考にしていたりします。

【JavaScript第5版】
http://www.oreilly.co.jp/books/9784873113296/
※執筆辞典では第6版が最新

【JavaScriptパターン】
JavaScriptパターン ―優れたアプリケーションのための作法

対象読者

JavaScriptを基礎から学びたい、または勉強中の人。
WEBアプリケーション、またはWEBサイト開発者

更新の仕方について

自分が知っていることや、仕事をしていく上で気付いたこと、知ったことをシェアしていく感じになると思います。
基本的には週一回のペースで更新していきます。

サイト名について

深い意味はありません。ブログ名を決めるときに、何故かシティーハンターの「もっこりちゃん」っていう言葉が頭の中にチラついたので。
なんとなく「もっこり」っていう単語が技術系ブログらしくないところが気に入っています。